能登路とおむすびを結ぶ一日

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先日、能登製塩さんのご企画で「仮設住宅におむすびをお届けする会」に参加してきました。

(能登製塩さんが配られたチラシです。連絡先は切り取っています)

その道中から一日を振り返りながら、レポートをまとめます。

ナビでは2時間16分ですって。ほんとかなぁ~

さて、どうなることやら・・・

能登へ行くまで

能登へ向かうには「のと里山街道」を通ります。
途中、宝達志水町 今浜口から千里浜なぎさドライヴウェイに降り、約8kmの海沿いを走行。

夏休み初めての海に、子どもたちは大喜びでした。

めちゃくちゃ暑い日だったので、大人は車から降りたくなくて車内から撮影。ちょっとドアを開けただけで窓が温度差で曇ります。

「謎の骨」も発見!ちょっとした冒険気分です♪

千里浜IC口からドライブウェイを降り、「道の駅 のと千里浜」へ。

足が砂だらけになったので洗わせてもらいました。専用の洗い場はなかったものの、スタッフのお姉さんが快く水道を案内してくださって感謝です。

おやつにマルガージェラートを購入♪

ただここで「観光地価格でごはん高いしお昼は我慢して進もう」としたのが後に大失敗…。

能登路で気を付けたい3点

1,ガソリンスタンド問題

能登里山街道には なんと! ガソリンスタンドが道沿いにありません。
「次のパーキングで入れよう」という高速道路感覚では危険!

ナビで調べつつ、徳田大津ICで降りてすぐのENEOSに駆け込みました。遠くから灯りが見えたときの安堵感!

思わず叫びました。

ありがとうございます!

2,空腹は酔う問題

千里浜で食事を我慢したのが裏目に…。

徳田大津を過ぎたあたりからは特に、地震で崩れてしまった道が上下に左右に、本当に大変な道になっています。

空腹に加えて道のアップダウンが続き、酔い止め必須のドライブに。運転手まで酔うほどでした。

3,別所岳ゆめテラスは休業中

本当なら、大きくて見晴らしのよい休憩所があるのですが、地震の影響だと思いますが休業中。

入口に通じる道が工事中で閉じているのでどこで通り過ぎたか分からないほど。

当然、お手洗いもいけません。

酔っていても休めず、

眠くなっても、、、、止まれません・・・・

空腹なら、穴水でいったん降りるのがおすすめです

ナビでは「のと里山空港」までのと里山街道を降りないルートを案内されることが多いですが、少しでも早く休憩したいなら「穴水」で降りるのがおすすめです。

ようやく穴水に到着すると「八幡のすしべん」や「どんたく」「ファミリーマート」「ココス」などがあり、ようやく一息。(8番らーめんはなくなってました涙)

すしべんの酸辣湯麺とおでん、美味しかった~

結果、自宅から目的地まで予想2時間半が実際は5時間…。(ドライブウェイ寄ったからなんですけどね)

能登行きの際は時間とガソリンに余裕をもって計画することをおすすめします。

町野町の「もとやスーパー」さん

今回、ご縁を頂いて前泊させていただいたのが、町野町にある【もとやスーパー】さん。
地震と豪雨の被害で店内が大きなダメージを受けたにもかかわらず、すぐに動き出して町の暮らしを支えてこられた地域の頼れるスーパーです。

👉 もとやスーパー Instagram

皆さんの投稿などで見聞きしていたけれど、地震のあと豪雨で店内がかちゃかちゃ、店の前が洪水で流れ、大変な思いをされたにも関わらずすぐに動き出し町の生活を守った町野町のもとやスーパーさん。

…前日は予定がなかったので何かお手伝いでもできれば、という思いで行ったのでうが社長さんもその息子さんも、「ゆっくりして行って〜」と言ってくださるし
子供達とめっちゃ遊んでくださるし、
4人家族で過ごせる場所を用意しておいて下さってるしでおもてなしを受けてしまいました。

もとやスーパーさんはボランティアや学生の宿泊先としても場所を開放されています。

LINEのオープンチャットなどで連絡があった方や、時にはふらりと来た方も泊まって行かれるとか。
めざせ1000人❗️のオープンchatはこちら↓↓↓

👉 オープンチャット「もとやスーパー@輪島市町野町」

大阪から災害医療を学ぶゼミ(?)の学生さんがいました。
26日から来ていて4日目。最後の日だからとお好み焼きを振る舞ってくれました。
そのほかのお夕飯はもとやスーパーさんで購入。マグロ切り落としが美味しい!
新鮮な刺身の他、パンやカップラーメン、レトルトご飯を買うことができます。もしもう少しいわゆるお総菜が欲しいときは、穴水のすしべんやどんたくで買っておいたらいいかもしれません。
宿泊スペースにはテント、マット、布団、枕、漫画、みんなで使えるキッチンなど、手ぶらで来れるようになっています。簡易のシャワー室もありますし、車で15分ほどのところに温泉施設もあります。

国民宿舎能登やなぎだ荘 は日帰り入浴、宿泊もできます。

息子がクッション並べて飛び越える遊びをはじめたら、怒るどころかボランティアで泊りに来られていた皆さんで「次は行けるぞ!」「ここに座布団挟んだらどうや!」と応援してくださって。
夜には花火までさせていただきました。
花火両手に持っても怒られません(^^)
学生さんがとってもいい子たちでした
もとやスーパーさんの息子さんも、今回ボランティアで来ていた学生さんたちも、二十歳前後で本当にいい子たち!
うちの息子(6歳)とオセロで盛り上がってくれました。
自分が二十歳だったころはこんなにちゃんとしてたかなぁ。
夜分、たぶん親御さんとの会話をきいてしまいました。
「 うん…うん、
いろんな大人の人に声かけてもらっていろんなとこ行っとるよ。
うん、
大丈夫。
・・・うんもう、家帰ったら話すから」
って離れたところで電話する男の子。
姿が見えないから親御さんは心配しているのだろうけど、大丈夫ですよー!息子さん、いい子で頑張ってますよー!
町野町の今

人様のおうちなので載せていいのか、、、はばかられますが・・・町野町の方の「知ってもらいたい」という声を頂きましたので少しだけ。まだまだこのような状態です。

仮設住宅の方に話を聞くと、「町野町は9割がみんな住めなくなった」とおっしゃっていました。

仮設住宅でのおにぎり配布

能登製塩さんの塩と地元のお米を使って、仮設住宅に暮らす方々へおむすびをお届けしました。

一生懸命企画してくださったのが伝わり、

地元の方にもたくさんの方が手伝ってくださいました。

私がにぎったおむすびを食べて「おいしいおいしい、いい塩かげんや」と言ってくださって、

計って作るわけではないし普段から調理の仕事についているわけでもない皆様からしたら若造の握ったおむすび。

しょっぱすぎたり塩が足りなかったりしていたかもしれない、それでも美味しい美味しいと食べてくださったそのお気持ちがとても嬉しかったです。

今回のおにぎりは「おにぎり」ではなく、「おむすび」。

以前、能登製塩さんの企画で作り方を教わった、手に塩をつけてふんわりむすぶ、むおむすびです。

一つひとつに「元気になってほしい」「ほっとしてほしい」という思いを込めて握りました😊

受け取ってくださる方の笑顔に、こちらが励まされるような時間でした。
食べものには、人と人を結び、心を温める力があると改めて実感しました。

第一仮設では「家の改築が終わりましたので、今日でここを出ることになりました。」と言っていかれる方が。

同じ街の中で、さまざまなな時間の流れがあるのだろうなと感じました。

能登製塩さんの工場見学

最後に、能登製塩さんの工場を見学。

町野町から20分程度と聞いていたけど…

ぇっ 3じかん…?

能登製塩さんに伺ったところ

このgooglemapで通行止めとなっているところがもう通れるのだとか。これは、地元の方と知り合いじゃないとわからないですね。

海沿いの道は・・・何度か通ったことがあったのですが記憶とは全然違う海岸沿いの形に、自然の大きな力が働くということを目の当たりにしました。

通れなくなったトンネルを避けるように海沿いに道が作られているようです。

↑こちらは能登製塩さんの工場の裏。

地震前は海だったところです。

黒いホースは水をくみ上げるためのポンプ(?)で雨の日の前日がくみ上げるタイミングに良いのだとか。

↓こちらの写真は10年ほど前の取り扱いを始めたばかりの頃に工場を訪ねた際に私が撮った写真です。撮影場所のすぐ下が海でした。この部分が、地震で盛り上がったのです。

海水から塩を生み出す工程や、震災後も工夫しながら操業を続けてこられたお話を伺いました。

能登の自然と、人の知恵や努力が生み出す「塩」の尊さを改めて感じる時間となりました。

おわりに

能登の道のり、もとやスーパーさんでの出会い、仮設住宅でのおむすび配布、能登製塩さんの工場。
どれも「人の温かさ」と「食の力」を深く感じる経験でした。

COCO彩果としても、能登や石川の魅力ある食や人の思いを大切にしながら、これからも発信と応援を続けていきたいと思います。