ココサイカの自己紹介と創業までのちょっとした話

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ココサイカという店について

石川の食のセレクトショップです

coco彩果では、どこにでもあるものからココにしかないものまで、石川で作られたものを中心に取り揃えております。作り手のこだわりや想いと共に、皆様の食卓に石川のおいしいものをお届けします。

COCO彩果は石川県を中心とした食品のセレクトショップです。

1,安全で安心
2,美味しい
3,地のもの、地域応援

を軸にしています。

明確な基準と言われるとむずかしいですが、お取引先の方々は、みなさん

「やさしいひと」達です。

モノにも、人にも、優しくて、真面目で、丁寧で、

考え方が柔らかくて、悩むときもあるけれど、真っ直ぐ進んでいる。そんなやさしい人たちがつくるものは、キラリと光っています。

それを皆様に届けたいと思っています。

自分の大切な人には、まず安心して食べさせてあげられること。
それはとても大切なことだと思います。
私達ココサイカはそんな商品を探しています。

また、農家さん、製塩業者さん、漁師さんに仲卸の方、醤油造りやお酢造りの職人さん・・・
作り手の方には安心・安全な食品づくりに、美味しいものづくりに熱意を持って取り組んでいる方が沢山いらっしゃいます。

ただ並べて価格で売るのではなく、

その作り手たちのこだわりや想いを沢山聞いて、見て、お伝えする。

そしてお客様にその中身に納得して買っていただきたい。
そう想いながら商品を紹介しています。

私達ココサイカは 大切な方に安心して美味しいものを食べさせてあげたい“お客様”と、
安心安全で美味しいものを作る“作り手”の方々を繋ぐ役割を担います。

ご近所のスーパーでカートをひきながらかごに商品を入れるように、 ごゆっくりと、お買い周り頂けますと幸いです。

 

在庫を持たず運営

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coco彩果(ココサイカ)は、石川県の美味しいものをいろいろ集めて販売しています。

在庫はほとんど持たず、朝までのご注文をその日に発注し、当日仕入れに回るか、翌日に入荷した商品を揃ったものから発送。大体のご注文は数日でお届けしています。

そのため倉庫に在庫をたくさん持っている会社さんよりお届けに1~2日かかりますが、その分、製造元さんが持っている新しいものをお届けできています。

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いわゆる「金沢と言えばこれ!」というような駅や百貨店さんに売っている大手の商品は少なく、そこまで知られていなくてもキラリと光る何かを持っているもの。

無添加や無農薬にこだわり過ぎず、作り手の方が「こんな思いで、こんな風にこだわっています」と語ることができて、実際にその商品にその想いが現れていると感じたものを、揃えています。

 

作り手の思いをしっかり伝えて、価格に納得して頂いて、値引かない金額で買っていただく。

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私が譲りたくないことが3つあります。

1.仕入れ値を値切らない

2.値引きしない・クーポンやポイントを付けない

3.SEO重視でお客様に分かりにくくなるくらいならやらない

最初の二つは、私の親の会社(東京ストアといいます)が倒産した時に生まれた思いです。祖父母が創り父が頑張って続けていた会社は、金沢で少し大きい、小売りと製造の工場を二つ持つ会社でした。倒産する最後の5年間、私も会社にいましたが周囲の会社に勝つためにどんどん値引きをしていました。安いものを広告に出して、来店されたお客様に高いものを合わせて買って頂く、という戦略だったようです。

決して父のやり方を批判する話ではありません。結果として会社はなくなってしまったけれど父は沢山の社員を家族のように思っているといつも言っていたし、お取引先様もたくさんいて、私などには解らない大変な努力や苦労をしていました。

価格競争を選んでしまうと

価格競争に参加したことで、自社工場でこだわって作られたものが大量生産の大手の商品と同じ価格かそれ以下で売られていました。

パスコさんの超熟、ヤマザキパンさんの超芳醇(だったかな?)と一緒に長机に通路に山積みにされた、自社工場の「無添加 食パン」。定価が200円近かったものが普段は158円。特売の時は88円でよく一緒に売られていました。

当時のバイヤーか工場長、誰が言ったかは忘れてしまいましたが「一生懸命作ったもんあんな安く売られちゃやっとれんわ」という言葉が心に残っています。

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価格は、作り手が原材料に自分たちがやっていくのに必要な分だけのせて、決めたもの。

と思っています。

だから、仕入れの価格を値切ったりしたくありません。

売るときも、値段で売るのではなく、「なぜこんな価格なのか?」伝える努力をして、値段に納得して頂いて、買っていただく。

今の会社ではこの思いを大切にしたいと思っています。

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「あら高いわね」って、お客さまって、結構簡単に言います。

こんな話をしている私でもつい言っちゃうときがあります。

でもなぜその価格なのか聞けるのでしたら聞いてみてください。無駄な利益などないと思います。

大きくて悪いことをしてぼろもうけしている会社もあるかもしれません。でも、少なくとも石川の小さな会社さんの商品はそんなことはないんです。

前の会社にいた時に教えてもらった言葉があります。

「利益はお客様の満足料」

本当にそうだな、つくづくと思います。だから今、実は利益が出ていないのですが当店がお客様に満足して頂く努力を怠っているのだと、自分で思っています。

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こだわりを伝える努力

「冷塩水処理」

「冷塩水処理」をご存じでしょうか。

すっっっっごく簡単に言うと、鮮魚や精肉、青果物などを冷たい塩水に漬けることで、浸透圧によってそのものの悪くなるスピードを遅くするやり方です。

ものによって、温度や塩分濃度が違うのですが、基本的にはすごく冷たい塩水につける作業をします。前の会社では「ここの葉物は他と全然モチが違う。1週間持つ」と言われていました。その理由は、バックヤードでパートさんたちが入荷した野菜を冷たい塩水にじゃぶじゃぶとつけてくれていたからなんです。

こちら↓10年ほど前に撮った写真です。

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ひゃぁぁぁ
さっぶぅ~~~
(((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル
「東京ストアは鮮度がいいわね」
って言われたい!
その一心で、先輩方は40年ほど前に当時としては画期的な、冷塩水処理という保存方法を取り入れました。
コスト・人件費が掛かり過ぎる、と反対の声もありながら、
「お客様が出来ない手間を、私達がやろうじゃないか!」と挑戦したのです。
市場や産地から届いた魚や野菜を、一度水でサッと洗い、魚ならマイナス2~3℃、菜っ葉なら1~2℃、など決められた冷たさと塩の濃度の水にくぐらせます。そしてまた、水で洗う。この一手間を荷物が運び込まれるごとに行っていました。
野菜はシャッキーン! 魚は身が引き締まり、血が流れ出にくくなります。
今では魚と小松幸町店の一部の野菜だけになってしまったそうですが、昔はお肉もこの作業を行なっていたそうです。
この処理をすることで、お客様に新鮮なものをお届けするとともに
「もののいのち」を延ばし、いきものの命を尊く思う気持ちを養ってきました。
幸町店の青果部門をのぞくとパートのNさんが作業をしてくれています。
ビニール手袋をも通す冷たい水・・・
· ひゃぁぁぁ (((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル
作業をして下さる歴代のパートさんには本当に感謝!です。
「東京ストアの野菜ってなんかめっちゃ“持つ”よね!」
こんな声を聞くのがとっても嬉しいのでした☆
市場での商品選びも、「美味しくて新鮮なものを」!
これまで東京ストアで働いてきた歴代の先輩方が築いてきたお客様からの信頼だなぁと感じるこの頃なのです。
.+:。(*´ェ`*)゚.+:。

(2014年のfacebook投稿より)

↑これ、当時(2014年)の私の投稿です。写真も当時のが残っていました。

きゃぴきゃぴしとる・・・そう、きゃぴきゃぴしとるんです。

パートさんに「やってみる?」と聞かれても「えー!冷たそう~~遠慮します~~」と軽く断る、口では「働く皆様に感謝」とか言いながら態度が軽い私の反省すべき過去です。

当時のことを思い出すと、言ってはいけないこと、やってはいけない行動、たくさんしていました。ときどきふと思い出しては、「ああーーー」と後悔することがあります。

・・・この後悔を思い出し始めると話が進まないので・・いったん置かせていただいて

ホタルイカの目を取って販売する

このほかにも、ホタルイカの目は硬くて食べにくいからと、鮮魚部門のチーフはすべて目を取っていました。

こんな風に人知れず手間暇かけられたほうれん草もホタルイカも、周辺のお店と同じような価格で売られてしまっていました。

良く研がれた包丁を、


スッ…


と斜めに入れて、等間隔にさばいて素早く並べていきます。

「刺身は9割りが技術」と言うそうですが、東京ストアのベテラン女性陣が造る刺身は本当にキレイ!

大根のけんで盛り上げたところに大葉を敷き、数枚ずつ並べ、わさび、パセリ、人参のけんを添えて出来上がり。

白身魚の刺身などは隙間から鮮やかな緑の大葉が透けて、綺麗な仕切りとなって、パックの中が一枚の絵のようです。

朝、仕入れた魚を男性従業員がさばき、女性陣がお造りにします。

パセリや大葉は青果の売り場から新鮮なものを。
品質を保つため、保冷パックも敷いてあります。

ワサビも美味しいものを選びました。
もちろん、大根のけんもお召し上がりください(*^^*)

写真は「刺身と言えばここだよね」と言っていただける売り場を目指す、東京ストアー西南部店です\(^o^)/

残留硝酸態窒素のはなし

お客様におすすめ商品を知って頂けるってうれしい!
ずら~っと並んだこだわり野菜は壮観です。

硝酸体窒素(しょうさんたいちっそ)という肥料に含まれている発ガン性物質が他の野菜に比べ極端に少なく、
安心な上に美味しい野菜です。野菜の苦味は硝酸体窒素の苦味なので、
それが低いとピーマンもホウレン草も小松菜も甘くて生で食べれるんだとか。

硝酸態窒素の少ない野菜を作るのは農家さんの努力の賜物です。
土の味の山内外茂男さん(野菜の問屋さん)、ほうれん草の硝酸体窒素を計って熱心に見せてくれました。

↑こちらも当時の記事です。

当時、残留硝酸態窒素の少ない野菜を何年も売っていたのに全然お客様に知られていなかったと感じた私は、その野菜を卸してくださっている問屋さんと一緒に、何度も勉強会を開きました。

お客様をお店にお招きして行う勉強会だけでなく、当時はやっていた朝6時から始まる朝活で話させて頂いたり、モデルハウスを使わせて頂いてミニセミナーを開きました。

そこでお客様に言っていただいた言葉、「こんないいもの売っていたのに知らんかったぁ もっと早く知りたかった!」に衝撃を受けました。

売り場には、書いてあるんです。私が未熟で知らなかったのではなく、売り場の商品と値段が隠れないように、棚の上に。

”掲示してあるけど目に入っていなかった”のです。

こういった経験から、「お客様に伝える努力をしたい」と思うようになり、そのためにはインターネットならじっくり時間をかけて読んで頂ける、と思うようになりました。

9999 という数値を超えると「ハイ!」という表示の出る機械。水菜はご覧のとおり、「Hi」でした。 
え~ 最近どこでも「水菜のサラダは食べているのに・・・」
そうなんです。特に茎の部分は肥料の通り道なので残留肥料がたまってます。
15分以内の茹で時間なら、栄養を損なわずに残留肥料を流すことが出来るのだとか。
“茹でる”が今日のキーポイン!ト☆(2013年10月11日)

長芋の食べ比べ。一般の硝酸態窒素より約8分の1に抑えた北海道帯広市 和田さんの「ねっとり長芋」と市販の長いもを目隠しテスト。全ての参加者の方が和田さんの長芋が「美味しい!」とお応えくださいました。和田さんの長芋はしっかり熟してから収穫してあるから、硝酸態窒素が少ないばかりかコクがあって甘い! 食べ比べたもう一つの長芋は未熟な状態で収穫している為、青臭さを感じました。 (2013年9月24日)

楽天への出店

近くに他の店があっても「ここがいい」と言ってくださるお店出身です

なぜ創業時のプラットフォームに楽天さんを選んだかというと、東京ストアに理由があって、そこで15年間、すでに「i菜果(アイサイカ)」という名で楽天さんで出店していたからです。

16店舗あった実店舗が次々となくなったとき、たくさんのお客様から「このお店がなくなったらどこ行けばいいがや」と言っていただきました。

御経塚店で、そうお客様に言っていただいた時には駐車場からすぐ見える大きいショッピングモールを指さし、「御経塚サティ、行ってくださいね」と答えると、怒ったように皆さん言ってくださるんです。

「違うわいね!ここがいいげんわいね!!」

お向かいの病院の待合室になる店を見てきて

金石店は16番という社内の通し番号がついていて、(1番目の店舗が片町店で11番だったから、たぶん6番目にできたお店です)とっても小さなお店でした。

店の入り口近くには長椅子があって、風が吹きこんで寒いところだったけどストーブが置いてあって高齢のお客様が井戸端会議をしています。

細い道を挟んだ向かいには病院があって看護婦さんが「〇〇さんいますか?」と聞きに来たところに遭遇したことがあります。病院で待っていてもつまらないから、店でご近所さんと話しながら待っていたんだそうです。

なんとなく毎日来る店、そんなお店の出身です。

伝えたいことを伝えられるインターネットの世界へ

当時、お店は同業の会社さんに売却が決まっていましたので、会社はなくなっても従業員とお客様は守られると感じていました。(でも、本当は違うんですよね、会社がなくなれば、その精神もなくなります。見た目は一緒でも中身は新しい会社さんのものになります。)

とにかく当時は、お店の方は大丈夫、と思っていました。宅配部門もありましたが、そちらも売却の方向で話が進んでいました(結局破談になりましたが)。なのでインターネット部門だけ宙ぶらりん。

「このお店がなくなったらどこ行けばいいがや」という声が耳から離れません。急に閉店したらお客様が困るのでは・・・・

そう考えるようになったのと、ひとつ前の項目でお話しした「お客様に伝える努力をしたい」、そのためにはインターネットならじっくり時間をかけて読んで頂ける、というのが ガチッ とつながりました!

そうして今の仕事を始めることにしたのです。

当時14年間インターネット部門に身を置いていた勤続45年の社員さんを誘って。

ちなみに疲弊していく会社ではどうしても愚痴が多くなります。そんな中でも決して上や周りを悪く言わず、ただひたすらにお客様の方を向いて仕事をしている人たちがいました。一緒に始めたのはそんな方たちの中の一人です。

朝だ。
店の表戸を開けよう。

今日また、何十人、何百人のお客様たちに、
いい買い物をさせてあげようよ。

あなたが商人として、いのちをかけて悔いない道が
そこに、大きく開ける。


あなたの今日の仕事は
タッタ一人でもよい
心の中で有難うといって下さる
お客という名の友人をつくることだ。


あなたは生涯をかけた、この職業に、
大きな誇りと権威を持とうよ。

モット美しい
モット立派な
人生の生き方が

この仕事のうちにあることを知ろうよ。


(岡田徹 詩集より)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

全店ではありませんが、東京ストアではこの詩を朝礼の最後に唱和します。

自分達の仕事に誇りを持って望もう、というこの詩。
入社したばかりの時はよく分からなかったけれど、だんだんと染み渡ってきたような気がします。

お客様に「ありがとう」と言っていただけるこの仕事。なんて素晴らしいのでしょう!(2013年9月11日)

素人からのスタート

未婚で実家暮らしでしたので、ほぼ買い物をしない当時。ましてインターネットで買い物をすることは経験がありませんでした。

だからまず、楽天で買い物をしてみるところから始めました。

でも、経営は素人。どんどん赤字になっていきました。

少しずつ、前進、前進 しています

楽天で小売りは難しい。

そう数年前から市や県の経営相談で先生に教えていただく中でわかってきました。

沢山仕入れて納品価格が安くなっているスーパーマーケットと同じ感覚で運営していましたが、小さな会社の在庫を持たない運営では、やっていけません。

コロナで売り上げが減少した会社にと、給付金や良い条件の貸付とか、いろいろありました。ですが当店は、売り上げがあがってしまっていたのでどれにも当てはまりませんでした。

それで、この独自ドメインのサイトを作りました。

ラッキーだった3つの強み

これまでいろいろやってきて私がラッキーだったのは次の3つです。これはこれからも私の強みになっていくはずです。

1.いい人が周りにめちゃくちゃたくさんいた

2.カメラがまぁまぁ上達していた

2.イラストがまぁまぁ描けた

いい人が周りにめちゃくちゃたくさんいた

前の会社でもたくさんの優しい方に恵まれていました。名前で呼んでくれて、挨拶してくれて、前向きで元気な方がたくさんいました。

創業前後にも、相談に乗ってくれた方、励ましてくださった方、ずっと連絡をくださって応援していると言ってくれた元パートさん、お茶しようと言ってくれた元チーフ、ばったり会って電話番号を交換しようと言ってくださった元パートさん。

嬉しいのは、時々買い物に行くと会う元社員さんが「社長元気け?」と父の様子を聞いてくれることでした。

そして創業して今年で10年。お取引先様の数は多くはないけれど、直接のお取引がある方は皆さんとても優しくて良い方です。「良い」ってふんわりにもほどがありますが、本当に、ヤな感じの方が本当にいないんです。

自己開示をするということ

もう本当にやばいな、と思った創業5年ほど経ったとき、金沢の商工会議所に駆け込みました。そこで相談させていただいた中小企業診断士の先生は、金沢でネットのことを相談するならこの人!と誰もが知っている方でした。

私も創業後くらいから存じ上げていて、「やっとお会いできて嬉しいです」とご挨拶させていただきました。

その先生に勧められたのが、この、独自ドメインでの自己紹介です。

本当は、書いたところで本当に・・・?という気持ちがあって、

それに過去の会社のことを書いたらいいとのことですが、正直、父の会社の倒産はたくさんの方を巻き込んで迷惑をかけたものですし、もしかしたら10年経った今でもつらい思いをされている方がいるかもしれません。

その方がこの記事を読んだら・・・私が当時の経験を売り物にしていると思うと嫌な思いをされるのではないか・・・そう思うととても怖いです。

当時の経験は、決して「私の大変だった話」なのではなく「実際に迷惑をこうむった方がたくさんいる話」なのです。

だから書きながら、地元の人は頼むから見ないで・・・!って思っています。

SNSで売り場の紹介をしたときに一緒に映った私を褒めてくださるコメントが多く、それを見たスタッフに「あなたを目立たすつもりで頑張って作ったんじゃない」と言われたのが残っていて、本当は顔を出すのもまだ怖いです。

それでもここに書くのは、応援してくださった当時の仕入れ先様、取引先の皆様に恩返しをしたいからです。

倒産で沢山迷惑をかけたにもかかわらずほとんどの方が優しく声を掛けてくださいました。すぐに駆け付けて泣いてくださる広告会社の方、包装資材の会社の方。大丈夫や、たった高級車一台分や!と笑って励ましてくださった青果問屋の社長さん、東京の本社にダメと言われているのに内緒で納品してくださる支社の方もいました。

ちゃんと利益を出して、そうしたら、地域に還元できます。

じゃぁそもそもなんで赤字になるまでほぉっておいたんだ、という話ですが、それはひとえに私が未熟だったにすぎません。

カメラがまぁまぁ上達していた

創業2年後くらいに親しくさせていただいていたフードライターのお姉さまに、「どんないい文章も結局きれいな写真には勝てん」とアドバイスを受け、それからカメラを勉強しました。

しばらくはお金がないのでカメラを買えなくて、『言い続ければ叶う』を信じ「だれか良いカメラくれないかな~~」と言い続けていました笑

でも誰もくれなかったので、観念して購入しました。最初は大手の電気屋さんで店員さんに撮りたいのは卓上の商品で、と伝えてEOS M10を購入。

しばらくして、やっぱりもっといいカメラが必要なんじゃないかと思うようになり、カメラマンの知り合いに撮りたい内容を伝えてお勧めしてもらったカメラを中古で買いました。

それが今も愛用している(まぁ愛用というか新しいの買う余裕がないだけですが)CANON EOS60D。

簡単なセミナーにも何回か行きましたが、大概が「楽しく撮りましょう」というセミナーだったのでこの感じでは上達しないな、と感じカメラを購入する時に相談したプロカメラマン宮崎言さんに、「撮影しているところをアシスタントとして同席させてほしい」と頼んだところ、

なんと言さん、二つ返事でOK!

「食品も撮る仕事はあるけれど実際に撮る場所で撮りたいものを撮りながら教えましょうか?」と言ってくださりしかも御礼は「お菓子好きなのでお菓子でいいですよ」でした。これは本当に、いつ思い返しても破格の対応でした。

その時に「撮りたいものはひとつに絞る」

と教えていただきました。

ついつい欲張って商品とその料理、と周りの皿やコップ、全部入れようとしてしまいますがどれを撮りたいか決めて、撮るのが良いと教えられました。

それからは商品を自分で撮るようになりました。また女子カメラ部という、清水美弥子さんが運営する1年間のカリキュラムで毎月カメラを学ぶ会に2回参加しました。

そこでかなり上達したと思います。最初から何の脈絡もなく入っている食べ物の写真は私が撮ったものです。

その商品のもつ “らしさ” を撮りたい

美しい写真はプロの方には敵いません。撮ることを第一に勉強されてきた皆さんにかなうわけがないのです。

私が心がけているのは“らしさ”を表現すること。私の作品ではないので私好みの写真にするのではなくて。

ねっとりした土から掘られたさつまいもと、果物を漬けた透き通るようなビネガー、ぐつぐつとあんこを煮込んだどら焼きが同じテイストになるわけがないんです。

作った方のお話を聞いて、その方の性格が作ったものに沿っていることを感じて、それを少しでも伝わるような「絵」として皆様に届くように表現したいです。

だからcoco彩果(ココサイカ)のページはページごとに雰囲気が違います。

複数の人でページを作ったようになっていますがそれがcoco彩果(ココサイカ)の良いところです。

イラストがまぁまぁ描けた

写真もそうですが、今は無料のサイトでいい感じの画像がたくさんあります。AIで画像も作れるようになりました。

でも、「こんな画像が欲しい!」っていうのを特定してフリーのイラストを探すのって結構時間かかりませんか?

AIも上手に指示しないとまだまだ、好みの画像を生み出すのは難しいです。

そういうのを自分で描いてしまえるので、(まぁ描くのは描くので時間はかかりますが)短縮できていると思います。

【金沢 イラスト フリー】加賀・能登・石川県のイラストです☆お使いください
(ポートフォリオのレイアウトがうまくできません😭イラスト、まだあるので増やしつつ整えています) フリーイラストです 予算は下りないからフリーのイラストサイトからイラスト探さなきゃ~ってことありますよね。私も、よくあります。 でも意外と金沢や...

↑フリーイラスト公開中です

ココサイカの思い

石川のキラリと光る食を全国にお届けし 食卓に彩りと会話の空間を届けたい

文章を書くのが苦手なのでだいぶごちゃごちゃしてきました・・・

ネットで創業するという話を各所にしているとき、「これからはロボットに全部仕事取られて仕事なくなるよ。」と結構な数の方に言われました。

でもその時思ったんです。ロボット(当時はAIって言葉が浸透してなかったので)がなんでも無機質な対応をする社会になってネットで買うことが当たり前になるのなら、今度はコミュニケーションを生業にする業種が増えるんじゃないかって。

公園とか井戸端会議とか、街の途中の寄合所みたいなところ。そんなお店をいつかは作りたいと思いながらの創業でした。10年経ち、今はネット上でそのコミュニケーションが取れる時代になりました。今はまだ「お客様同士」のやりとりはないけれど、ご注文時のコメントやレビューで「お店とお客様」で温かいやりとりができています。

それに作り手の思い、こだわって作られたことを知ったら、誰かに話したくなると思います。ココサイカから届いたものがお子さんやご主人との会話の種になり、食事の場が明るくなってほしいと願います。

 

そんなこんなで、

石川のキラリと光る食を全国にお届けし 食卓に彩りと会話の空間を届けたい

というのがcoco彩果(ココサイカ)の思いです。

少しずつ整えていきますが、お店の思い、作り手の方への思い、お客様への思い、一緒に働く仲間への思いが、少しでも伝われば幸いです。

素晴らしい先輩方と一緒に仕事をさせていただいた経験があって、それが今の会社に反映させられているかというと、そうではないのが現実ですが、

こんなにちまちまとやっていますが、ちゃんと利益を出して、地元へ恩返しをして、そして今回のような地震や豪雨の災害が起きたときにちゃんと支援ができるような会社にしていきたいです。

株式会社彩果

箕田啓子