レビュー「あなたの「弱み」を売りなさい。 戦わずに売る 新しいブランド戦略」川上 徹也さん著

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オーディオブックのオーディブルで聞いています

レビューです

救世主に出会う話

どこかの国の丘の上でおふくろの味のスープを出す小さな店の店主が、救世主(コンサル)と出会ってあれよあれよと失敗していくお話です。

最終的には大型店に負けない独自の強みを見つけて成功するんだろうなぁと思いながら読んでいても「早く本当の救世主きてー!」と思いながら聞いちゃいました。

 

そして最後まで本当の救世主は来ないままです。

終盤で身なりの良い紳士が食べに来るので「もしやこっちの人が助けてくれるお話か?」と悪いコンサルタントと良いコンサルタントの手法をそれぞれ紹介するお話かと思いきや、その身なりの良い紳士は特に何かをしてくれるわけでもなく。

 

どんどん沼にはまっていくので「ああ、こういう人いそう・・・・・・ああ~駄目だよ言うこと聞いちゃ・・・!でもこの状況だったらそういうふうになっちゃうのわかるな」と聞いててドキドキしちゃいます。

でもその丘の上のお店の店主は自分自身で、少しずつヒントを見つけて、やってみて、少しずつお客様が戻ってきて、それが自分にしかできない強みなんだって気づいて・・・

自分のお店を出した時の思いとか、お客さんに美味しいって言ってもらった時の喜びとかを忘れてボロボロになっていくんですけど、数字的に苦しい時にそういう思いを持ち続けるのって難しいです。

このままじゃだめだ、動かなきゃと思うからこそ、一生懸命だからこそ傍から見れば明らかに変な方向でも、自身ではいいと信じて進んでしまうんですね。日本でもありそうな流れでした。

『星ヶ岡のチンパンジー』に解説とワークシートが加わった本

ところでこちらの本、ほとんどが2012年に刊行された寓話『星ヶ岡のチンパンジー』がそのままなのかわからないけど入っていて、大学の講義の後にカフェテリアで質問してきた女生徒の質問に答える形で『星ヶ岡のチンパンジー』の話が進みます。

正直『星ヶ岡のチンパンジー』部分が長すぎて最初にカフェテリアで生徒が質問してきたってことは話の最後では忘れています。

ちなみに店の店主がチンパンジーのような見た目でチンパンジーと呼ばれていることも最初に1文あるだけなので最終的には忘れています。

じゃぁこの本ではなくて『星ヶ岡のチンパンジー』を読めばいいじゃない、と思っていたら!

最後にこの質問をしてきた生徒への解説がまぁまぁ長いんです。こちらの本の解説にも「ストーリーブランディングについてのちょっと長い解説」と「ワークシート」があると書かれていて、

自分の弱みを見つけて強みに変えるワークシートと、そのワークシートを実家のご両親と進めた具体的な内容がびっしり入っています。

小さなスーパーマーケットを営む実家のご両親が、ワークシートを埋めながら生き生きとし始めていく様が本の中ではおそらく数ページなのでしょうが、手に取るようでした。

見た目は『星ヶ岡のチンパンジー』の方が可愛いですが、ちょっと長い解説とワークシートが入ったこちらの方がおすすめです。

 

あとまぁ、、、最後にケチつけたくないけれど、デジタルボイスはめちゃんこ聞きづらかったです。1.7倍速で聞いてギリ。

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あなたの「弱み」を売りなさい。 戦わずに売る 新しいブランド戦略

あなたの「弱み」を売りなさい。 戦わずに売る 新しいブランド戦略
本書は、ある架空の街のレストランをめぐる寓話を通じて、“無名の小さな店”が、“有名で大きな店”に「戦わずに勝つ」ための戦略を教える本です。『物を売るバカ』『1行バカ売れ』10万部突破の川上徹也・最新刊!この戦略が有効なのは、レストランやお店...

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